蛍光灯廃止に伴う2027年の照明問題

2027年に蛍光灯が廃止されるというニュースが広まり、多くの家庭や企業が対応を迫られています。

 

もしかしたら、蛍光灯が廃止になるという事を知らなかった、という方もいるかと思います。

 

なぜ蛍光灯が廃止されるのでしょうか?


蛍光灯廃止の背景

蛍光灯が廃止される背景には、以下の2つの理由があるみたいです。

 

1.水銀の使用と環境への負荷

蛍光灯には微量の水銀が含まれており、廃棄時に適切な処理が行われないため環境汚染を引き起こす可能性があります。水銀は人体にも有害な重金属であり、特に水俣病などの健康被害を引き起こすことで知られています。

 

2.エネルギー効率の低さ

蛍光灯はLED照明と比べてエネルギー効率が低く、照明にかかる電気代が高くなります。

近年、省エネ意識の高まりと共に、より効率的な照明への需要が高まってきています。

 

オフィスや工場などの蛍光灯を廃棄する際には、水銀が含まれているため、産業廃棄物として扱われます。

廃棄物処理法改正により、産業廃棄物は都道府県から許可を得ている業者に委託して廃棄しなければなりません。

 

しかし、蛍光灯が適切に処理されないケースも多くあるみたいで、蛍光灯からの水銀が放出されて土壌が汚染される問題が起きていました。

 

そのような背景から、スイスのジュネーブで開催された水俣条約の第5回締約国会議で、直管蛍光灯の製造と輸出入を

2027年末までに禁止することになった訳です。

消費電力が少ないLEDだけど…

同レベルの明るさでも、LEDと蛍光灯とでは消費電力に差があることは有名です。

たとえば、オフィスで使用している蛍光灯(40Wラピッドスタート形(42W))を直管LEDランプに切り替えた場合、最大約76%の消費電力を削減できると言われています。

 

資源エネルギー庁の「節電アクション」では、一般的なオフィスビルの電力消費量は照明が24%を占めていることがわかっています。

そのため、消費電力量が多い照明をLEDに切り替えることで、大きな節電効果が期待できる訳です。

 

しかも、LEDは蛍光灯に比べて寿命が長いメリットも有ります。

蛍光灯の寿命が、6,000~12,000時間程度に対して、一方、LEDの寿命は約40,000時間と言われています。

LEDの照明を毎日10時間使用しても、10年程度は使い続けられる計算です。

 

しかし、初期投資がかなり掛かります。

蛍光灯(40Wラピッドスタート形)が1,000円前後であるのに対して、照明をLED照明なら10,000円程度する場合もあります。

※既存の蛍光灯の器具を活かすにも、簡単な工事が必要であるため。

 

LEDへの切り替えコストが発生するのは、かなり頭の痛い問題です。

今から移行準備を始めましょう

よくあるのは、蛍光灯をあるだけ買い占めて、ギリギリまで様子を伺うパターンだと思います。

そして、段階的にLEDに切り替えていくことになると思いますが、そもそも、対象となる蛍光灯がどれだけあるのか把握するのが最初にやるべき事です。

蛍光灯と一括りにするのでなく、通常のサイズではないものなど

 

場所と種類をきちんと把握しなければ優先順位がつけられません。

その上で、専門業差に相談したり、場合によっては国の施策(補助金)を活用してください。

 

ちなみに、国の施策(補助金)で活用できそうなものは、省エネ補助金です。

毎年、4月と6月に募集されるみたいです。

 

この補助金を活用するには、現在 どれくらい消費電力がかかっているのか事前に把握する必要があります。

4月や6月の直前に専門業者に相談したとしても、もう手一杯で「他の専門業者にあたってください」と、言われかねません。

 

何事も早く移行準備を進めることがカギとなることは間違いありません。

円滑な移行を実現するために、初めの一歩を踏み出しましょう。

 

 

笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。