この10月から、パートやアルバイトなど短時間で働く人の社会保険の適用範囲が変更となりました。
今までは、101人以上の従業員がいる会社が対象であったものが、2024年10月から、51人以上の従業員がいる会社へと拡大されたのです。
※ちなみに社会保険の適用範囲が適用される方は以下のような方です。
・週の所定労働時間が20時間以上
・月額賃金が8.8万円以上
・継続して2か月を超える雇用の見込み
・学生ではない(ただし休学中や夜間学生は加入対象)
社会保険の適用範囲の拡大により、将来的に受け取れる年金の金額が増えるというメリットもありますが、物価高騰の中で「手取り額」が減るので、今の生活が苦しいのは困るという人も少なからず出てきました。
そんな方が従業員数50人未満の会社に転職しようとしたところ、今時そんな質問をするのか…と驚かれたというのです。
そもそも質問をしている会社の方(代表者や役員の人)が、何が悪いのか分かってないのかも知れません。
今は、口コミサイトなどに「〇〇会社は、ハラスメントに 無頓着な会社で、危ない」と書き込みをされて、評判を落とすことになりかねません。
どのような質問がNGなのでしょうか?
応募者にしてはいけない質問
採用面接において、
〇 応募者の基本的人権を尊重する
〇 応募者の適性・能力に基づいて行う
この二つの基本的な考え方を基にして、ほとんどの会社の方は、公正な選考をしていると思います。
しかし、細かい質問内容まで確認すると応募者の適性・能力とは関係のない質問をしている場合があります。
具体的には…
応募者の子供が小さい場合、体調を崩すことが多い訳ですが、そんな場合に両親のサポートがあるか確認する目的で、
「ご両親は共働きですか?」と聞くことがあるかと思います。
この質問がNG質問となります。
似たようなケースで、
「ご兄弟(姉妹)、もしくは配偶者はどんな仕事をしていますか?」
この質問も、NG質問です。
小さな子供さんのケアをサポートする環境があるかどうかの質問はOKですが、応募者の家族に関する質問はNGだと
職業安定法で定められています。
公正な採用選考をめざして(厚生労働省のサイト)
https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/index.html
※ 面接で企業が配慮する事項は大きく11項目あります。
また、在宅勤務が可能なケースで、「ご自宅は持ち家ですか?」と質問するのもNGな質問となります。
また、応募者の人柄を知るために「尊敬している人は誰ですか?」も、NGな質問です。
応募者の思想に関することは、本来自由であるべき事項として配慮すべき内容となっています。
さらに、場の雰囲気を和ますつもりで(アイスブレイクで)「あなたの愛読書は何ですか?」と質問するのもNGです。
これも、応募者の思想は自由であるべき事項で、配慮すべき内容となっています。
ここまで、応募者に対して細かくNG質問が定められているのに、理解していない代表者や役員の人が多いので、改める必要があります。
志望動機から質問してはいけない
パートやアルバイトなど短時間で働く人、もしくは転職希望の方の採用面接で、(アイスブレイクを除いて)志望動機から質問を始める人は面接方法を見直した方がいいです。
人手不足で、どの会社も人材が欲しいと思っている中で、わざわざ採用面接に来て頂いているのです。
「志望動機は何ですか?」
「どんな仕事をしてみたいですか?」
なんて、こんな質問ができたのは平成までの話です。
今は、複数の会社にて面接している可能性があるので、以下のような流れで進める必要があります。
(そうでないと、古い体質の会社・上から目線の会社と受け取られて、応募を辞退される可能性があります。)
~やって欲しい切り出し方~
応募頂き有難うございます。
今まで仕事をする上で、どんな不安・不満がありましたか?
我が社は、このような仕組みがあり応募者様にご活躍いただける環境を提供することができます…
仕事を進めるにあたって、何か質問があれば聞いてください
このような流れでスタートしてください。
まさに、令和時代の面接のお作法へとアップグレードしないと、採用が難しくなったのです。
現在の採用面接は、どんな切り口で、どんな質問をしていますか?
今こそ、面接のお作法についてアップグレードを検討しましょう。
笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。