「これ以上は出てきません」
「毎日考えているのですが…」
現場の改善にむけて、担当者に問いかけても、このような回答でガッカリする事が多いと思います。
今の環境や状況に固執してしまい、新たな発想が出にくい状況となっているのかもしれません。
それでも、他業界(もしくは他社)から見ると、未だまだ改善できる方策が分かる場合があります。
停滞している改善活動のヒントを探すために、他業界を視察してみると、目からウロコの多くの「新たな知識」を得ることができました。
ルール徹底のレベルが違う
決められた手順に沿って作業し、その都度確認をしていく…
モノを作っている現場では当たり前の内容ですが、それでも工程を一つ飛ばしたり確認洩れが発生してしまいます。
対策として二重のチェックを行うことは、生産性が上がらない要因となってきます。
(最終確認を任せる人が限られるため、生産性が上がらない場合があります)
この状況を改善するために、機械でチェックできればいいのですが、目視でなければ判別できない場合もあり
なかなか改善が進んでいませんでした。
この状況を、他業界(もしくは他社)はどう改善しているのだろか?
有料の他業界の視察をさせて頂くと、なるほどと思う改善策を得ることができました。
〇改善策1 速度アップに拘らない
目標の処理数をあげるために、どうしてもエキスパートの数値をゴールとして目指しがちです。
しかし、エキスパートのスピードに対応しようとすればするほど、逆にエラーが多発する要因となる事を指摘されました。
あえて少しスピードを落とし、二重チェックを無くせば、トータルの処理時間は減る訳なので生産性が上がる事になります。
標準的なスピードや処理数であるなら、それ以上の速度アップに拘らないのが得策だと指導されました。
〇改善策2 チェック時間を明確に
手順書には、どの項目をどのようにチェックするのか明確にしていますが、チェック時間をどれだけ行うのかまで決めていませんでした。
じっくりチェックすると、目標数に届かなくなるので、どうしてもチェックしたつもりが発生することになります。
ならば、どれだけ時間をかけてチェックするのかを明確にすると今よりも処理速度が遅くなります。
(改善策1の内容です)
業務改革を沢山やっている方ならそんなの当たり前 と思う内容ですが、チェック洩れをおこさない為にどれだけ時間をかけるのか詳細なレベルで統一できていなかった事に、やっと気きづきました。
〇改善策3 上役は話しかけない
集中して作業しなければならない時に、上司が気軽に話しかける時があります。
「〇〇はどうなっているの?」聞かれたら、作業を中断して対応することになります。
作業者によっては、どこまで作業をしたのか忘れる要因となってました。
集中が途切れた時に、工程を飛ばす等のエラー発生となるケースが多いことを指摘いただき、盲点だと気づきました。
加えて、作業者によっては近くを通っただけで、何か言われるのでは…
と、廻りを見渡す作業者がいます。
そのような作業者ほど、集中して作業をしていない可能性が高いので、上役はどんな作業であっても気軽に話しかけないことを徹底する必要があることを指導されました。
※他業界(もしくは他社)の当たり前が自社にとっては当たり前では無かったのです
自社にとっての新たな改善策が分かったところで、新たなルールを徹底しないと改善にはなりません。
速度アップに拘らないのは何故か?
その理由を十分に納得いただかないと「生産性は求めていない」と現場から勘違いされることに繋がります。
徹底するのは、品質向上のために決められたチェック時間をかけて洩れなく作業をすることです。
視察させて頂いた他業界では、ルール徹底のレベルが違ってました。
また、上役は作業者に気軽に話しかけないルール(改善策)ですが、経営層のトップの方となると、どういう訳かルールの適用範囲外になるようです…
この点についても繰り返しルール順守の必要性を理解いただく必要性があります。
(難易度は、かなり高い事だと思いますが…)
このように他業界(もしくは他社)を視察することで、新たな改善策を得ることができた訳ですが、停滞している改善活動のヒントを探すために、同じように他業界を視察してみてはいかがでしょうか?
笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。