SWOT分析は時代遅れ

SWOT分析は、時代遅れ

 

このような表現を使うと、興味を持たれる方もいれば誰かの受け売りを言っていると感じる方もいると思います。

 

某補助金の申請書にはSWOT分析の項目が必須であり今後も有効な分析ツールであることに変わりません。

 

しかし、敢えて申し上げたいです

「ちょっと時代遅れ」ですと…


分析結果が陳腐化する

SWOT分析は現時点のデータによる分析結果しかないため、分析結果が陳腐化する可能性が高いです。

これが時代遅れだという理由です。

 

「それはあなたの意見ですよね」

と、言われそうですが、具体例を挙げて説明します。

 

〇 ガソリンスタンドの場合

 

世の中の大きな流れで、そのうちEV車に置き換わると言われてます。

そうなれば、ガソリンスタンドは不要になる…と分析しがちです。

 

しかし、そもそも発電するために今以上の化石燃料を使うことになる矛盾がある点が考慮されてません。

SWOT分析の機会や脅威に、これらの要素を含めた分析をしたとしても、結局 これから、何を どう展開するのか方向性を導きだすのは難しい分析です。

 

〇 小売・サービス業の場合

 

ネット販売や品揃えの関係で、もう実店舗は不要になる と言われています。

確かに、中途半端なコンセプトのお店は撤退することになりそうです。

 

SWOT分析をすると、強みを機会に活かす…と分析する訳ですがそもそも強みや機会を上手く抽出することが難しく、他の方と同じような戦略になりがちです。

 

SWOT分析をしたとしても、次の展開が見えてこないと、いう状態になりがちです。

 

このようにSWOT分析は現時点のデータでの分析でしかなく、環境変化が起きてしまうと、改めて分析をやり直す必要があり、有効性を疑問視しています。

 

※ もちろんSWOT分析も必要ですが、この分析だけで将来の方向性を立案するのは避けたいという意味です。

 

では、どんな方法を取ればいいのでしょうか?

経営デザインシートを活用したい

内閣府の知的財産戦略推進事務局に詳しいやり方が掲載されていますが、経営デザインシート(新デザイン)を有効活用して欲しいです。

 

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/siryou01.pdf

 

SWOT分析が、今から将来に向かって分析するのに対して、経営デザインシート(新デザイン)は未来から現在に向かって分析します。

これからの構想を「見える化」できるバックキャストして考えるツールです。

 

ありたい姿を明確にして、現時点とのギャップを意識する分析を行う方法は、今までもしてきました。

分析結果を効率よく「見える化」する点で、このツールは有効活用できると思います。

 

 

経営をデザインする質問もシンプルです。

 

① 一番大切なもの、実現したいことは?

② 誰に価値をもたらすのか?

③ 受け手は、どこに喜びを感じるのか?

④ どんなチャネルで価値提供するのか

⑤ 価値提供のための活用の要は?

⑥ 活動を可能にしているリソースは?

⑦ 外部のどんなリソースを活用するか?

⑧ 新たな価値提供のために何をするか?

 

以上の質問の答えを経営デザインシートに埋めていくだけで、未来への全体像が浮かびあがってきます。

もっとシンプルな簡易版もある

初めて経営デザインシートに取り組む方や考えるのが面倒くさい事業者の方は、簡易版もあります。

 

ただし、セミナーで簡易版を使って作業をしてもらった際に、自分一人で作成するのは難易度が高かったです。

 

ほとんどの方が、将来はこうしたいと構想することが出来なかったです。

(現在の延長戦上だけで、将来の構想が 考えられなかったです)

 

 

簡易版を使って未来への全体像を構想する際は、やりたくない仕事・業務の洗い出しを先にやる方が効果的です。

 

 値下げ要求に悩みたくない

 質の悪い顧客とお別れしたい

 休みなく働き詰めの状況を解消したい

 

これらを踏まえて、本当に何がしたいか将来を構想することが重要です。

 

そういう点を踏まえて、簡易版で将来の構想を立てる際は、専門家等の方と一緒に作業をすすめてください。

 

 

2023年も後半戦が始まりました。

後半戦をどう活用していくのか経営デザインシートを切っ掛けに構想を練ってください。

 

笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。