3月の中旬、もしくは下旬にリーダー格の人材から「ちょっと相談があるのですが…」と言われたら、何を思いますか?
「業務負担の軽減について…?」
とか
「パートさん同士の揉め事かな?」
と考えていたら、
「3月末で辞めます」なんて唐突に
言われることがあります。
職場の中心となる人材からの突然の「辞めます」報告で、頭が真っ白になります…
「え? 何が悪かったの」
「ちょっと考え直して欲しい…」
なんて説得しても、時すでに遅しです。
もう、次の職場の面接を受けて、移籍する日が決まっているからです。
せめて引継ぎが出来ればいいですが、会社にそんな余裕がある訳もなく、残ったスタッフには負担が増えて新たな不満のタネが生まれる悪循環へ突入することになります。
管理している側の勘違い
全てに当てはまる訳ではないですが、男性が管理者であるケースで、こんな愚痴をこぼすことがあります。
「職場の中心となる女性スタッフがやりやすいように任せているのに、どうして辞めるのだろうか…」
この勘違いです。
職場の中心となる女性スタッフからしてみれば、そもそもパートだから、そこまで責任を負いたくないのが本音です。
このギャップが徐々に大きくなりある日 突然 「辞めさせてください」となる訳です。
また、それだけでなく、女性ばかりの職場に求めらるのは全てが平等で取り扱って欲しいという要望です。
ですので
〇〇さんは良いよねぇ~なんて
言われないように、大勢の前で表彰することも避ける傾向があります。
リーダーではなく、
隠れたボスキャラが存在する職場は
このケースに当てはまりませんが…
良かれと思って、人前で表彰すると逆効果になることがあるのは、こんな背景があるからです。
就業条件明示のきっかけに
今年の4月から「労働条件明示」のルールが変わります。
※詳しくは、社会保険労務士の先生と相談してください。
「労働条件明示」とは
従業員に対して賃金や労働時間等の
労働条件を明示する義務のことです。
4月からは、新たに従事すべき業務や就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準などが明示されることになりました。
この「就業条件明示」の追加事項をきっかけに、短時間でいいので面談をして欲しいです。
よくやる失敗は、
「何か困ったことは有りますか?」
と、聞いてしまうことです。
もっと時給をあげてくださいなんて、言える人は稀ですし、ちゃんと応答してくれる方は非常に少ないです。
それよりも、日頃のどのような点を評価しているのか、今後期待している事に対して、会社として何ができるか、このような切り口で進めると、ポツポツ意見が出てきます。
また、無期転換ルールについてもしっかり説明する必要があります。
有期労働者が同じ企業で5年間勤務
し、その労働者が希望した場合は、
契約期間に定めの無い無期労働契約に
転換することが可能。
たいていの会社では、ちゃんとルールを守っていますが、雇っている側より、雇われている側の方が無期転換ルールについて詳しいことが多々あります。
有期労働者の無期転換については、改めて、どのような明示が必要になるのか、把握して欲しいです。
どの業種、どのエリアにおいても狙った人材を確保するのに苦労しています。
ましてや、若い人材を新たに確保するとなると、大手賃金にはとても太刀打ちできません。
今、いる人材をいかに大切にするのかそんな視点をもって、新たな就業条件の明示を行って欲しいです。
笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。