かつて、新しくお店をオープンする際には訴求機能と誘導機能の二つが非常に重要だと教わりました。
「ここにお店が存在しています!!」
と積極的にPRすることが大事であり、
お店に入ってみたいと思わせる看板や店頭演出の具体例を学んできました。
コンビニエンスストアは、これらの要素がきちんと計算されていて、
店内が外から見えたり、明るかったり
入りやすい立地であったりと、
店舗運営の教科書であると習ってきました。
しかし、そんな常識を根底から覆す
「よく、こんな場末でお店を開業したな…」
と驚いてしまう繁盛店を視察してきました。
「あそこにお店がありますよ」と案内されても、最初はどこにあるのか分からなかった程です。
看板も立ってますが、視界に入るまでかなりの時間がかかりました。
そんなお店が繁盛店だなんて…
(ちなみに、飲食系の小売りのお店です)
いったい、どんな秘密があるのだろうと聞いてみました。
くどいですが、そのお店の場所は
すぐそばの道路に接していなくて、
しかも視認性はまったく有りません。
どうやって、集客しているのですか?
との問いに、「インスタグラム」です…との返答でした。
やっぱりね、あぁ、あの「インスタ映え…」と思ってはいけません。
「インスタ映え」は、ほんの一部です。
映えるような投稿が少ないのです。
フォローがどうやって増えたのか、ご本人が分かっていないのです…。
インフルエンサーをフォローしてそこから誘導してみましょうとか、タグを工夫して、検索であがるようにしましょうとか、SNSの工夫が言われてますが、全くそんな努力はしていませんでした。
努力とか根性とか関係ない方法でフォロワーが増えたという事実に、これまでの常識が吹っ飛びました。
店舗運営についてアドバイスする際に商圏分析をしましたか?とかチラシの配布方法やイベントの企画などどうやったらお店に足を運んでくれるか助言していましたが、もう古いみたいです。
何しろ、そのお店の多くのお客様は随分と離れた場所から車でやって来ます。
従来の商圏分析の常識が通用しないエリアから来店される訳です。
駅前やメインストリートなど人通りが多く目立つエリアにお店を構えましょう…と、物件を探す必要もない訳です。
立地のマイナスをカバーするお店のコンセプトや良さがあるから…とか提供する価格や質の良いサービス、など何か特徴があるはず…と考えると思います。
特に突出しているものは有りませんでした。
トラックで駆けつけて、インスタを見て来たと来店されたガテン系の方のギャップにも驚きました。
ただ、あるのは遠くから多くのフォロワーが来店されてインスタで見た商品を買っていく…という事実だけです。
似たようなお店でインスタを比較すると頻繁に投稿している他店に対して、一日に一回の投稿、写真も1枚だけ…
シンプルな方法で、どうやって人気店まで成し遂げることができたのか?把握することが出来ませんでした。
※何か秘密を隠している訳でもありませんでした。
SNSの活用だけに限らず、アフターコロナにおいても、古い常識の壁が崩れていきそうです。
昭和世代の私には、苦労しなければ何かを成し遂げられないという思い込みがあるのかも知れません。
コツコツ努力する方法でなくても違う方法で結果が出せるのならば新しい手法を取り入れるべき時代が来ていると感じてます。
例えるならば、朝早くから営業してもいいですし、Web販売を活用することで、時短営業しても、結果が同じならば何も問題ないと思います。
さて、ふと見渡してみて、古い常識の壁が崩れていきそうな何かに気づいていますか?
店舗開業の新常識だけに限らず、もっと大きな事に気づけるかも知れませんね。
笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。